ドラクエヒーローズⅡ　双子の王と予言の終わり ： レビューと攻略

総評

無双風のプレイ感とドラクエの世界観を……上手く混ぜれてはいないというのが個人的な感想。

爽快にザコ敵を吹き飛ばす感じを出しきれていないのは残念で、ベギラゴンやイオナズンは100や200のスライムを吹き飛ばす爽快感があっても良かったように思う。

ボス戦に限って言えば、ドラクエプレイ時に感じる「凍てつく波動」の絶望をしっかりとアクションに落とし込めており、その点は非常にグッド。

長いストーリーに友情や感動を感じる演出はドラクエの醍醐味だが、その中で強くなっていく主人公という体験とアクションゲームとしてのプレイ感にも違和感があった。

ボタンの数や操作性、キャラクター毎の独自性の演出などのアクションゲームとしての制限によって、魔法使い系キャラでも使用する呪文は3種程度、付け替えは戦闘ステージ前にメニューから行うため、戦闘中には4種類の特技と呪文しか使えない。
コマンド型の特技・呪文以外に通常攻撃や強攻撃からコンボの中で使えるものもあるが、これは基本的にプレイ開始時からクリアするまで大きく変化することもなく、無双系アクションとしては当たり前でもドラクエとしては寂しいポイント。

ドラクエの外伝作品として見ればそれなり、アクションゲームとしては昨今流行りのシビアさにも爽快感にも欠けるというのが正直な感想。

興味があるなら止めはしないが、シリーズのファンでないなら、他のアクションゲームの名作をプレイするほうがいいだろうと思う。

良い点・悪い点

良かった点

テリーやマリベル、ゼシカにクリフトと、使用可能キャラクターは多くないものの少なくもなく、それなりの数の歴代ドラクエキャラクターを操作可能で、ボイスにも大きな違和感はない。
シリーズを遊んだことのあるファンで、ストーリー一周目の低難易度クリアならば、楽しいゲーム体験になるだろうと思う。

一部ボス戦は強敵との絶望的戦闘を体験でき、こちらも高評価。しっかりとレベルと装備を整え、戦略を練って攻略するのはドラクエらしくもあり、大変楽しめた。

ストーリーは短くもなく、長すぎもせずで、内容もドラクエらしくライトに楽しめる。

総じて、ファンなら買って後悔はしないように思う。

悪かった点

まず、フリーズが数回あった。

これは無双系に付きまとう大量の敵モブの描画処理に加えて、可能な限り呪文や特技の演出を派手に見せようと頑張った結果であろうが、なんにせよそれまでのプレイが無駄になるので大きく評価を落とす。

キャラクターごとの性能差が大きかった点も辛い。

結局は強キャラの一部のキャラを使い続けることになり、終盤のレベル上げや装備集めの際には飽きてくる原因にもなった。

攻略

まずは何も考えずにストーリーをプレイして良い。

特に難しい場面や詰まる場面も少なく、一部の防衛ミッションや護衛ミッションでもキャラクターの言うことを聞いていれば大きな破綻なくクリアできるだろうと思う。

ラスボスが見えてきた辺りからはそれなりに苦労する敵が増えてくるが、おすすめの使用キャラは個人的にはテリー。

ネット上では主人公をバトルマスターにして爪装備か、アリーナの評価が高い。

使ってみた感想としてもバトマスもアリーナも非常に強いが、最終的にはテリーに落ち着いた。

テリーははやぶさ切りによる分身＋真空切りでそれなりの打点が出る上、マホトラ切りでMPを回復できるのでMP自動回復が出来なくなる代わりに与ダメが割合で増加する「怒りのチョーカー」とも相性がいい。

いざという時にアストロンで強力な攻撃をやり過ごすこともでき、安定して使うことができる。

味方には回復のできるミネアと職業僧侶の主人公を入れて、もう一枠が装備ドロップを狙いたいキャラや育てたいキャラ、もしくはバイキルトのククールか瞬間火力として魔力暴走、やまびこオーラの魔法使い主人公を入れてプレイすることが多かった。

トロフィープレイ

ストーリーはちいさなメダルの数の都合上2周することが前提になる。

これは全武器、全アクセサリ獲得のトロフィーのために膨大な数のちいさなメダルが必要になるためで、ちいさなメダルで交換した装備は獲得フラグがついたまま、ちいさなメダルだけ返却されて2周目に入れるからである。

そのため、一周目はぜひ攻略をあまり見ずに楽しんでプレイしてほしい。

2周目もストーリーを終えるまでは殆ど攻略サイトのお世話になることはない。

全武器種の熟練度を最大まで上げる必要があるが、これも時空の迷宮の「激闘の峡谷」でミナデインを使えばそこまで苦もなく上げられるので、ストーリー中に意識して使うべきキャラや倒すべき敵もいないと思って良い。

大まかな流れとして下記の通り。

攻略サイトが充実しているので、調べながらであれば分かりづらいポイントもあまりない。